The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

RTL-SDRが面白い その6

「RTL-SDRが面白い その5」でADS-Bの波長に合わせたダイポールアンテナを使ってADS-Bを受ける実験してみましたが、このアンテナを高利得のものに替えることによって、受信感度を飛躍的に向上させることが期待できます。
用意したのは、Flghtradar24、FlightAwareが推奨しているという下記の60cmのアンテナです。

Amazon | 5.5dBi 1090MHz 60cm 無指向性アンテナ FR24 航空 管制 接地 A3 ADS-B Flightradar 24 flightaware 推奨 (3Mケーブル付きアンテナ) | SignalPlus | TVアンテナ

内部の構造については記述がないのですが、形状から推測すると、ADS-Bの波長27cmのλ/2のエレメントを位相を合わせて直列に4段つないだ

コーリニアアレイアンテナ - Wikipedia

になっているのでしょう。このアンテナを鉄筋コンクリート建てのビルの南南西を向いたベランダのフェンスの上に写真のように固定しました。

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南南西側は空が見えていますが、反対の北北東側の方向は残念ながら完全にビルの陰になります。
ケーブルは3D-FBで、アンテナ側はN型コネクタ、Blog V側はSMA型コネクタでしっかり留められるようになっています。  
アンテナを接続してRaspberry Piを起動し、同一LAN上のPCのブラウザでhttp://192.168.1.20/skyaware にアクセスすると期待通り、近くを飛ぶ多くの航空機がリストと地図で表示されました。これが私が受信してFlightAwareやFlightradar24にフィードしているものです。

上図の例では、27機の位置を検出しており、遠くは三宅島の先を飛んでいる飛行機も捉えていて、見通しがいい方向では200㎞はカバーしていますから、私の目標は達成できています。
FlghtAwareでは、私がフィードしたデータを様々な切り口で統計的に見せてくれます。
下のグラフは、6/29~7/3の時間ごとのフィード数の状態です。捉えられた航空機の数が深夜12時から朝6時くらいまでは少ないのが分かります。連続運転は可能ですが、深夜12時~朝6時の間は停止させてもいいかもしれません。

下の図は捉えた航空機の方角と距離のデータです。アンテナは指向性がないので360°同じような感度を持ちますが、北北東の方向はビルの陰になるので諦めていました。しかし、意外にも一部の航空機は捉えることができています。
逆に南南西側はすべての方角を捉えられるかと期待していたのですが、少し歯抜けのような状態になっています。確かに南南西の方角で見えていた航空機が消えたりします。

実はアンテナは下図の青いビルの南南西側につけているのですが、その近くに灰色で示した他のビルがあるために、図のシェードをかけた範囲は、アンテナから水平を見通せないのです。下図の白いエリアが水平を見通せる範囲なのですが、この範囲は上の図の受信数が多い方角のエリアと概ね一致しています。遠くの航空機の仰角は小さいし、ADS-Bの電波は波長が短く直進性が強いので、こうした陰になる領域からの電波が届きにくいのはやむを得ません。

下の動画はLAN内の http://192.168.1.20/skyaware にアクセスした画面をキャプチャしたもので、受信データがリアルタイムで変化する様子がリストおよび地図で表示されています。これを見ていただくと、私の受信局で受信して航空トラッキングサービスにフィードしてる内容を理解していただけるかと思います。

youtu.be

周囲が開けた条件のいいところでは個人のサイトで全方位からの信号を得られるでしょうが、都市部ではそれは難しく、限られた領域のデータしか取れないことが多いでしょう。しかし、FlightAwareについては全世界に44,574(2026/7/3 17:00のデータ)のサイトがあり、それが補完し、補強しあいながら全世界をカバーすることができるわけです。そのコミュニティーに参加させてもらってほんの僅かではありますが寄与できるようになったのは嬉しいことです。