The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

ネオジム磁石

ラジコン飛行機で使っているブラシレスモータを分解掃除したのですが、それを元に戻す時に、ちょっと油断して親指を挟み血豆を作ってしまいました。

ネオジム磁石が付いたアウターロータをステータに差し込むのですが、そのときに強力な磁力で引き込まれます。注意して作業をしたのですが、予期したよりも強い力なので親指の先を挟んでしまったのです。
出血するようなケガではないので大したことはないのですが、それでも改めてネオジム磁石の磁力の強さを「身をもって」感じさせられました。

ネオジム磁石は最大の磁力を持つ磁石で、1984年に住友特殊金属に在籍していた佐川眞人氏によって発明されています。電気自動車、ハイブリッド自動車風力発電を始め、産業界で広く使われて、現在の社会生活においてその恩恵は計り知れないものになっています。強力な磁力が生み出すパワーは電動飛行機やドローンを可能にし、更には有人マルチコプターをも可能にしようとしています。そんなすばらしい磁石が、日本で発明されたということは、実に誇らしいことです。

それ程の大発明なので、ノーベル物理学賞を与えられても不思議ではないと個人的には思っているのですが、今年の賞はアト秒光パルスを発生させる方法を確立した研究者に与えられるようです。
ノーベルの遺言には「物理学の分野で最も重要な発見あるいは発明をした人に賞を与えるように」と書かれていたそうですが、どうも選考委員会は『発見』を重視するようです。

それでも過去の例では、CCDセンサーや青色LEDのように、利用価値の高い『発明』にも与えられているので、ネオジム磁石の発明も大いにその候補になりうると思うのです。

今年のノーベル物理学賞が決まった直後に血豆事故でネオジム磁石を発明された功績を再認識することになり、そんなことを思ってしまいました。