The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

コンピュータ-Python

箱入り娘を解く その5

プログラムを実行 プログラムができたので実行させてみました。 最初の課題はオーソドックスな(1)の左の配置を初期状態とするものです。プログラムの中では、それを右のように数字で取り扱います。下は得られた解法のステップを盤面を2次元arrayの形で表…

箱入り娘を解く その4

プログラムの作成 方針が定まったので、プログラムを下記の3つのモジュールに分解して作成することにします。 main.py:初期状態を入力して実行を開始し、解法を出力するモジュール search.py:探索に関する関数を定義するモジュール board.py:盤面の変化に…

箱入り娘を解く その3

データ構造 その2で探索の方針が決まったので、それをPythonで実装するためのデータ構造、関数について考えます。 ◆ 盤面 その1で述べたように、盤面は5×4のマスで考えると統一的に処理できるので、多次元配列を扱うことができる、numpyのndarray(N-dime…

箱入り娘を解く その2

探索の方法 階層的なデータ構造を表すのに下の図のようなTreeが使われます。Treeはnodeとedgeで構成され、特に起点となるnodeはrootと呼ばれ、あるnodeから別のnodeが生成される時には、上流のnodeはparent node、下流のnodeはchild nodeと呼ばれます。paren…

箱入り娘を解く その1

問題の定義 「箱入り娘」は、下図に示すように枠の中に収められた大きさの異なる 1×1、2×1、1×2、2×2 のタイルが空いているスペースを使って縦、横に動かせるようになっている一種のスライディングパズルです。最初(A)のように奥に置かれた一番大きな2×2の…

箱入り娘を解く その0

chatGPTが注目を集めています。昨日は、開発元のOpenAIのCEOのSam Altman氏が来日し首相にもあったとかで世間も随分にぎやかです。 まだ初期の段階ですが、もっともらしい日本語の文を返してくれるだけではなく、プログラムも書いてくれるというのは興味があ…

撮影コントロール・システム 2

先日設計した回路で前提としたステッピングモータ・ドライバーのTB6600 を入手できたので、ステッピング・モーターとカメラをコントロールする回路を実装してRaspberry Piからテストをしてみました。回路図中の黄色破線で囲った部分です。 テスト・プログラ…

ev3dev

ev3devはDebian Linux ベースのOSで、LEGOとは無関係の ev3dev.org というコミュニティーによって独自にMindstorms EV3(以後EV3と書く)のために開発されたソフトウェア・プラットフォームです。EV3用のセンサ、モータ等のハードウェアの低レベルのドライバ…

PIXYをMindstormsで使ってみる

PIXY(CMUcam5)は、イメージセンサOmnivision OV9715(1/4", 1280x800)とマイクロ・プロセッサNXP LPC4330を搭載したモジュールです。 毎秒50フレームで画像データを処理して対象の物体を検出し、画像内でのその物体の位置、大きさ等の有用な情報のみを出力す…

Raspberry PiにLCDをI2Cでつなぐ

Raspberry Piでシステムを構築するとき、状態が表示される機能があるとなにかと便利です。そこでRaspberry PiにLCDキャラクタ・ディスプレイを付けることにしました。 接続のための線が少なくて済むようにI2Cタイプのものを探すと、I/Fモジュールを利用してI…

Raspberry PiでDCモータを動かす

先の記事「Raspberry Piでstepping motorを動かす 2」ではDRV8835を使用してStepping Motorを動かしましたが、本メモはそのDRV8835でDCモータを動かす方法を記したものです。ーーーーーーーーーDRV8835はIN/INとPHASE/ENABLEの2種類のモードがある。データシ…

Raspberry Piでstepping motorを動かす 2

「Raspberry Piでstepping motorを動かす 1」でモータの正転、逆転、停止ができるようになったので、外部スイッチを使ってそれらの動作を切り換え、更にその時の状態がLEDで表示されるようにしてみました。以下はそれに関するメモです。 ーーーーーーーーー…

Raspberry Piでstepping motorを動かす 1

Raspberry PiのGPIOを使ってstepping motorを動かしてみました。以下は、それについての備忘のためのメモです。ーーーーーーーーーーーーー 使用したステッピングモータはバイポーラ駆動用の17PM-K044 、ドライバはDRV8835 で、秋月電子のWebサイトから通信…

ニューラルネットのテストラン

先週(11/24)、ニューラルネットワークをPythonで実装する準備をしていることを書きました。 そのニューラルネットワークでやろうとしていることは、カラーセンサーでルービックキューブの個々のパネルの色を認識することです。カラーセンサは近接する物体…

あーあ・・・

ニューラルネットワークのPythonでの実装について、9月に勉強して分かったつもりになっていたが、2か月間別のことをしていたら、すっかり忘れてしまっている。 あーあ、である。 まあ、一度理解できたことだし、納期があるわけじゃないのでやり直せばいいだ…

Pythonは言ってくれない

実際のコードは複雑で、複数のモジュールに分かれているのだが、単純化すると以下のようなコードを書いた。 class C: def __init_(self): : def a(self): print("execute functin a()") def b(self): print("execute functin b()") : c=C() c.a() c.b() 実行…

Rubik's Cube SolverをPythonで動かす その0

Facebookが「思い出」として過去のその日に投稿した記事を日々知らせてきますが、最近それらの中に、2年前にMindstorms EV3で作ったRubik’s Cube Solverが完成したことを書いた記事がありました。そのRubik’s Cube Solverを作った頃はまだこのブログを持って…

pyplotで3Dグラフを描く

pyplotで3Dグラフを描くためのサンプル・コード from mpl_toolkits.mplot3d import Axes3D import matplotlib.pyplot as plt import numpy as np def func1(x): return x[0]**2 + x[1]**2 x0 = np.arange(-3.0, 3.0, 0.1) x1 = np.arange(-3.0, 3.0, 0.1) X0…

VS Codeでソースコードを印刷する

VS Codeでソースコードを印刷する方法についての備忘録 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー VS Codeでは、デフォールトでは印刷機能は用意されておらず、通常のWindowsアプリにようにファイルの下のメニューを捜しても、以下のよ…

EV3でハノイの塔を その8

実際のパズルを解くためのプログラムの最後のステップはグリッパーで円盤を動かしパズルを解く処理です。 すでに、「EV3でハノイの塔を その4」において、解法のアルゴリズムを下記の疑似的なpythonの関数solve(n, sc, dc)で記述しましたが、その中のmoveTa…

EV3でハノイの塔を その7

今回は、「EV3でハノイの塔を その6」で”パズルを解く具体的な処理”の2)として挙げた、X軸、Y軸、Z軸の原点の設定について説明します。それらの設定は自動的に行うようにしたいのですが、Mindstormsの部品で実現するとなると制約があり難しいところがあり…

EV3でハノイの塔を その6

THS1の機構ができ、解法のアルゴリズムが確認できたので、いよいよ実際のパズルを解くためのプログラムの作成です。 パズルを解く処理を、 1)グリッパーとパズルをある範囲内にセットする 2)原点を自動的に設定する 3)グリッパーで円盤を動かしパズル…

EV3でIRリモコンをつかう

Infrared Receiver SensorはHiTechnic社からNXT用として提供されているもので、これを使うとLEGOのIR Remote Controlからのコマンドを受信することができます。 このデバイスをEV3のセンサとしてPythonで使用する方法について以下に記します。 EV3を起動した…

EV3がなくなる

先週知ったのですが、2/3にLEGO educationから、Mindstorms EV3の商品提供停止が発表されていました。 community.legoeducation.com 昨年11月にこのブログでも書いたように、EV3は2013年にリリースされているので、そろそろリタイヤの時期が来るとある程度は…

EV3でハノイの塔を その5

前回、ハノイの塔のパズルを解くプログラムの基本アルゴリズムを実装し、検証してみましたが、下のような文字を出力するだけでは結果が正しいのかどうか見ても分かりにくいし、第一、面白くありません。 円盤 2 を柱 0 から柱 2 に移動する 円盤 1 を柱 0 か…

EV3でハノイの塔を その4

THS1のプログラムを書く前に、ハノイの塔の解法を整理します。 今回はEV3に直接には関係のない、一般的な話です。 ーーーーーーーーーーーーーーーー ハノイの塔と呼ばれるパズルは写真のようなもので、そのルールは次の通りである。 3本の柱と中央に穴の開…

THS simulator on Naomi

全豪オープンの第二週だった先週、観戦の傍ら、Tower of Hanoi SolverのシミュレータをPythonとOpenCVで作っていました。それについてのブログは追々書いていくつもりですが、それを待っているとタイミングを逸してしまうので、先ずはFacebookにも投稿したこ…

VSCodeでPython+OpenCV

本稿は、「Windows10上でVSCodeを使ってPython+OpenCVのプログラムを開発する」ための環境をつくる方法を記したものです。2021年2月時点での最新版を使い、Visual Studio Code1.53.1 の上で、Python 3.8.5、OpenCV 4.5.1が使えることを確認できています。以…

EV3でPythonを使う

先に、「Mindstorms最新事情」としてLEGOがMIndstorms用のPython(正確にはMicro-Python)をサポートするようになった事を書いた。 それを受けて、今後Mindstorms EV3上でPythonを使っていくことにしたので、備忘のためにその手順を記しておく。 ◆ Mindstorms…

EV3でハノイの塔を その3

今回は、前回の最後に書いたハノイの塔のパズルを水平方向に動かす機構作りです。 対象となるパズルの3軸間の長さは92㎜なので、それ以上のストロークで水平に移動できる必要があります。その2で試したラック・アンド・ピニオンのストロークは100mmなので…