竜王戦が始まりました。
今日と明日の2日間の対局をABEMAで見ているのですが、勝敗から離れたところで私の興味があったことが一つありました。
それは対局前の20枚の駒の並べ方、つまりどういう順で駒を置いていくかということです。
駒の並べ方には、大橋流と伊藤流の二つがあるといいます。藤井竜王を含め多くの棋士は大橋流で並べるのですが、伊藤七段は伊藤流で並べると聞いています。そこで、タイトル戦前の駒がどういう順番で並べられるのかに興味がありました。
下の大橋流の藤井竜王は九段に王金金銀銀桂桂香香の順に並べたあと、次に八段目に角飛を置いていきます。それに対し、上の伊藤流の伊藤七段は、一段に王金金銀銀桂桂と並べた後、三段目に歩を並べていきます。
そして三段目に歩を並べ終わった後、一段の香、二段の角飛を置いていきます。
大橋流には下から積み上げていくなかに重厚で調和の取れた美しさがあります。
一方の伊藤流は、変則な並べ方のようにも見えるのですが、相手陣を一手で直射できる香角飛は歩の壁を作ったあとの内側に並べるという考えに基づくようです。それは、慎み、礼節というものを感じさせます。双方それぞれに思想があり、面白いと感じます。
さて、一日目は伊藤七段が51手目を封じて終了しました。
さあ、明日どういう決着になりますか。