NHK-BSで録画していた名探偵ポアロ63話の「ハロウィーン・パーティー」を観たのですが、その中で子供たちがハロウィーンの夜にスナップドラゴンという遊びをしていました。
そのときに第1の殺人が起こるのですが、私はドラマを見ながらもそのスナップドラゴンという言葉が気になってしかたありませんでした。
というのも、スナップドラゴンと聞いて私が真っ先に連想するのはクアルコムのスマートフォン用のSoC(System on a Chip)だからです。クアルコムはスマートフォン用のSoCの1/3のシェアを持っているようで、実際、私のAndroidフォンでもSnapdragon 636が動いています。
ドラマを見終わって、”Snapdragon”や”スナップドラゴン”で検索してみると案の定クアルコムのSoCが上がってくるのですが、それ以外の意味が見つかりません。
そもそもSnapdragonってどういう意味?と思って英和辞書で検索すると「キンギョソウ」ということです。そうだったのかと思って、Snapdragonで画像検索すると、下のようにSoCと花がでてきます。しかし、遊びとの関係が分かりません。
そこで、”スナップドラゴン ハロウィーン”で検索するとハロウィーンの時の遊びという記事が見つかりました。
それらによると、”スナップドラゴン"とは、皿に干しブドウを並べ、それにブランデーを掛けて火を点け、燃えているなかから干しブドウをつまみ出すゲームらしいのです。確かに、ドラマの中でも子供たちが火を取り囲んで、呪文のように、”Snip Snap Dragon”と唱えながら、何かをつまみ出していました。その焔が立ち上るさまが、キンギョソウのように見えなくもないですが、それにしても子供になんと危険なことをさせるんでしょう。我々の感覚からすると呆れた遊びなのですが、昔からの伝統的なものなのでしょうか。
他の検索結果のなかに、この「スナップドラゴン」の遊びがファラデーの「ロウソクの科学」にも登場することをあげているものがありました。その本は昔読んで手元にあるのですが、どういう文脈で「スナップドラゴン」がでてくるのかまったく覚えていません。しかし、とりだしてパラパラめくっていると、下の写真で示すような記述を見つけました。
ファラデーはここで焔の説明をするために「スナップドラゴン」の遊びを例として持ち出しているのですが、その記述によってその遊びがイギリスの子供たちの間で古くから行われていたことが分かりました。
ところで、クアルコムはどういう狙いでSoCにこの名前を付けたのでしょう。その由来については知りませんが、マークは焔のようにも見えます。