昨日、羽田に妻を迎えに行く事になったので、先日話題にした広帯域レシーバーを持って行きました。
今回はエアーバンドを漫然と聞くのではなく、妻が乗っている福岡発のANA250便に注目して航空管制を聞いてみることにしました。
羽田に到着する飛行機が最初にコンタクトするのはTOKYO APP(東京アプローチ)で、下の表のように6つのチャネルがあります。
周波数 | 備考 |
---|---|
119.1 | 西方からの到着機が最初にコンタクトする周波数 |
119.65 | ー |
119.4 | 北方からの到着機が最初にコンタクトする周波数 |
125.4 | ー |
119.7 | ー |
126.5 | ー |
福岡からの到着機が最初にコンタクトするメイン周波数は119.1MHzのはずなので、広帯域レシーバーをその周波数に合わせて聞いていると、女性の管制官が次々に飛来してくる飛行機に対して、使用する滑走路、高度、速度を指示し、パイロットは直ぐにそれを復唱しています。今日は晴天で南風だったので、西からの到着機に対しては、RWY22を使用するように指示していました。
スマートフォンを使ってFlight radar24でANA250の飛行j位置を追いながら、TOKYO APPからANA250へ呼び掛けられるのを待っていると、ANA250が伊豆大島の辺りまで来た時(下図A)、TOKYO APPから”All Nippon two five zero, "と呼びかけがあり、滑走路、高度、速度を伝えました。その後、周波数を119.65のチャンネルに変えるよう指示し、その周波数でやり取りを継続しました。(下図B)
その後、ANA250が千葉市の上空を過ぎたころ(下図C)、TOKYO APPの管制官はTOKYO TWR(東京タワー)にコンタクトするように言い、その周波数を伝えました。
TOKYO TWRは滑走路を管理する管制で、4つの滑走路に対して4つの下の様に4つのチャンネルがあります。
周波数 | 滑走路 |
---|---|
118.1 | A滑走路 RWY34L/16R |
118.575 | B滑走路 RWY22/04 |
124.35 | C滑走路 RWY34R/16L |
118.725 | D滑走路 RWY05/23 |
広帯域レシーバーをRWY22の118.575MHzに合わせると、ANA250がTOKYO TWRの男性の管制官とやりとりしているのが聞こえます。雑音が多いのと、早口なので、会話の内容を完全には聞き取れなかったのですが、滑走路が空いていて着陸していいという許可を出していたのでしょう。
ほどなくANA250便は下の写真のようにRWY22に向けて進入降下し、着陸しました。
着陸後は、駐機スポットまでのタキシングのルートについてのやりとりをしていました。
そのルートにそってANA250がタキシングを続け、ターミナル2の前まで現れたので、私は妻を出迎えるために展望デッキを離れました。
テレビなどでこうした管制官とパイロットとのやり取りを見たことはありますが、実際の管制の様子を生で聴くと緊張感とともに責任の重さを強く感じさせられます。羽田のように次々に飛行機が離着陸する空港ではちょっとした間違いが大変な事故につながりますからまったく気を抜くことはできません。それを複数の管制官で分担してテキパキとこなしていくのはまさにプロフェッショナルの仕事です。
こうした業務をこなしておられる方々には敬意を表します。