先月、居住している集合住宅にNURO光でFTTHが導入されることになったことをここで書きましたが、その工事が昨日ありました。
鉄筋コンクリートの建物にどうやって光ファイバーを通すのか知りたかったのですが、工事には立ち会いが必要ということだったので、じっくり見学させてもらい、疑問に思っていたことが分かりました。以下、それについて記録しておくことにします。
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私の所有区分(黄色)の外壁に沿った電話用の口(A)から隣の区分のメーターボックス(B)に電話のための配管がされています。また、(A)から宅内の電話用口(C)にも同様の配管がされています。築30数年の集合住宅ですが、新築時にも電話の利用はあったわけで、そのための配管はされていたわけです。電話用口が用意されていたら、多くの場合、その配管を使って光ファイバーを引き込むことが出来そうです。
先ず(A)から(B)に向けて通線ワイヤを入れます。
(B)から出てきた通線ワイヤに光ファイバーの先端を付け、(A)から引っ張って光ファイバー(白)を通します。
次に宅内の光アウトレットの取り付け口になる(C)から通線ワイヤを入れて(A)まで通し、それに(A)まで来ている光ファイバーをつけて(C)から引きだします。
これで(B)ー(A)ー(C)と光ファイバーが通りました。
既に行われていた工事でIDF【Intermediate Distribution Frame】は下図のように6階のメーターボックス内に設置されていたようです。そこでケーブルを垂直に通す必要があります。
4Fのメーターボックス(D)から6Fのメーターボックス(B)へは配管がされているので、(D)から通線ワイヤを入れて、(B)で光ファイバーのもう一方の端を結び付けて引き上げ、(B)ー(D)を通します。そして光ファイバーの端に光コネクタ(青)を付けます。
そのコネクタをIDFに挿して接続します。そのIDFにはすでに2階に設置された別のIDFからの光ファイバーが来ているようです。
MDFがどこにあるのかは今回の工事の範囲外なので不明ですが、IDFから宅内の光アウトレットの位置まで光ファイバーが通り、光ファイバーテスターでチェックして導通していることが確認できました。
最後に光ファイバーの端部にコネクタを付けて光アウトレットが完成しました。
今回の光ファイバーの導入で、光回線でNTTの固定電話を使うように変更するのですが、その切替に一、二週間はかかるということで、それが完了するまでは従来のVDSLの契約を継続しておく必要があります。そこで従来のVDSLで利用してきた電話線はそのままで、その横に光アウトレットが作られました。
光アウトレットができたので、これにONUを付けると、光信号がデジタル信号に変換でき、インターネット接続が可能になります。また、IP電話サービスを使うために、ONUと電話機と間にTA(Terminal Adapter)が入ります。
ONUは、ルーターが一体になったソニー製のNSD-G1000Tで有線LANのポートが3つと無線LANが付いています。
まず、CAT6AのLANケーブルでPCとつなぎ、速度を測定してみました。
測定ごとに以下のように変動はあります。
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それでも平均して下りで900Mbps前後、上りで600Mbps前後は出ているようです。
これまでのVDSLの時と比べると、10倍以上の速度になっています。
WiFi接続だと速度は落ちますが、それでも測定するとだいたい下記のような値がでます。
WiFiでも従来の数倍の速度が出ているようです。
これで、従来より料金も低減される予定ですから、文句なし、大満足です。
これまでマンションではFTTHはできないと諦めていたのですが、やればできるものです。マンション暮らしで、VDSLに不満がある方にはお薦めです。