レンジフードを掃除することにしてアルカリ電解水を霧吹きして拭いてみたが、まったく歯が立たない。
一週間ほど前のあさイチで、レンジフードのフィルタなどのしつこい油汚れを落とす方法を紹介していたのを思い出し、NHKプラスで見てみた。
その番組で紹介された方法の要点をまとめると、大きめのポリ袋を漏れないように2重にして、その中に40~50度くらいのお湯をいれ、お湯1リットルあたり大さじ1杯の重曹(炭酸水素ナトリウム NaHCO₃)を溶かし、そのなかに油汚れのひどいものをつけて20分くらい置く。そうすると驚くほど油汚れが落ちるというのである。
妻に聞くと一応重曹の買い置きはあると言って出してくれた。
そこで、給湯温度を48℃にしてお湯をポリ袋に入れ、重曹を大さじ5、6杯を溶かして、そのなかに、レンジフードのフィルタやゴトクをしばらく浸してみた。
30分くらいして取り出してブラシでこすると、力を入れなくても面白いように油汚れが落ちるのである。作業中はゴム手袋をしていて写真を撮ることができなかったので、その様子を写真で紹介できないのだが、その効果は驚くほどである。
しつこい油は溶剤で溶かすしかないのかと思っていたが、どうして重曹でこんなにあっさり落ちるのだろう? 重曹といえば、昭和のころ、酸っぱい夏ミカンにつけたり、カルメラの最後につけて膨らせたりして使っていた記憶があるが、どこにそんな力があるのか不思議である。
作業した後で調べると、下のサイトで答えが説明されている。
油汚れは酸性なので、アルカリの重曹で中和させることにより、分解されるらしい。高校卒業以来50年間化学とは縁がない生活をしてきたので化学の知識は乏しいのだが、炭酸水素ナトリウムは弱アルカリで穏やかな化学物質というイメージがある。それでもお湯に溶かすことによりアルカリ度が上がり、反応が進むらしい。
こういうことは世の中の常識で、これほど驚いているのは私が今までボーっと生きていただけかもしれないが、今日は面白いことを体験していいことを知った。