Windows11がリリースされましたが、私がメインで使っているPC(2016年に自作)とサブで使っているPC(2017年に自作)はともにシステム要件を満たしていないと判定されています。両PCとも性能、機能的には何の不満も不都合もなく使えているのでアップグレードする必要性は特に感じておらず、Windows11をインストールすることは考えていませんでした。
しかし最近、TPM2.0の認証を回避して非対応機にWindows11をインストールする、という記事をいくつか見かけるようになりました。そうなると興味がでてきてちょっと試してみようかという気になりました。
具体的に参考にしたのはこの記事です。
リスクはありますから、インストールするのは大切なデータは何ものっていないサブで使っているPCです。コアのパーツは下のようなもので、Windows11のシステム要件から外れた少し非力なマシンです。
まず、上記サイトの記事に従って、インストール用USBメモリを作成しました。下に示すように4.3GB程度になります。
このUSBメモリを使ってインストールするために、PCがUSBメモリから優先的に起動されるようにBIOSを設定します。
そしてUSBメモリをPCに挿して電源を入れると「今すぐインストール」というボタンが現れるのでそれを押すと、ライセンスキーを入れるように要求されます。
ここで、手持ちのWindows10 Proの20桁のラインセンスキーを入れるとすぐにPCの適合性を判定し、下のようなメッセージが表示されます。
知らないとここで諦めるしかありません。しかし、ここから方法があるのです。
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まずShiftとF10キーを同時に押すとコマンドプロンプトが開くので、"regedit.exe"と入力してレジストリ エディターを起動します。
そして、HKEY_LOCAL_MACHINE>SYSTEM>Setupの下に「LabConfig」というキーを追加します。
そして、そのなかに下に示すように
・BypassTPMCheck
・BypassSecureBootCheck
の2つのDWORD (32ビット)値を新規設定して、値を「1」にします。
上述したようにキーをセットしたらレジストリ エディターを閉じて、セットアップをやり直すと先ほどの不適合のメッセージは出なくなり、次のようなライセンス条項が表示されるので、同意して次に進みます。
続いて、ディスクのどの領域にインストールするかを指定するとインストールが開始され、その処理が完了すると自動的に再起動します。インストールしたWindows11で起動させるために、このタイミングで挿しているUSBメモリは抜いておく必要があります。
起動した後、指示に従って、国、キーボード、デバイス名の設定等を行います。
最後に下のような表示が出てしばらく待つとインストールが完了します。
Windows11のインストールが完了しました。
これまでのWindowsでは左下にあったスタートボタンが中央下に置かれ、それを左クリックするとこのようなウィンドウが開きます。少し雰囲気は変わりましたが、それほど迷うことはありません。歯車の形の「設定」からすべての設定が行えるように整理されていて、スマートフォンのGUIを見るような感じです。スタートボタンを右クリックするとWindows10までで慣れ親しんだメニューが出てくるようになっています。
下の左は、設定>システム>バージョン情報 を開いたもので、Windows 11 Proがインストールされていることが表示されています。
下の右はまずインストールしたChromeで本ブログを開けて見たところです。
この後、GIMP2、Excel、LINE、Spotify等のアプリケーションを試しに入れてみましたが、これまで通り使えます。
このようにWindows11をインストールしてその雰囲気を味わうことはできましたが、Windows11が必要としている要件を無視して強引にインストールしているので、当然問題はありそうです。実際、Windows Updateで更新プログラムを入れようとすると失敗しています。
それについても、回避する方法があるようですが、Windows11がどういう作りになっているか少し見てみたいという今回の目的は達せられたのでこれ以上ハッキングすることはやめて、常用しているアプリを入れてその使い勝手を確認することにとどめようと思います。
まあ、そういう感じで使っておくと、しかるべきハードウェアが用意できたときに、スムーズに移行することができそうです。