The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

刀伊の入寇

今年のNHK大河ドラマは今迄あまり取り上げられなかった平安時代が舞台になっているので、興味を持って観ています。その番組だけだとなかなか時代背景や人間関係を理解するのが難しいのですが、最近は、それを解説したYoutubeチャンネルがいくつもあるので、併せて見ると理解が深まるし楽しめます。

その中で、昨日観た、ミスター武士道の「藤原隆家刀伊の入寇」と題した解説動画が興味深かかったので紹介します。

内容は下のYoutubeを見てもらうのが一番です。

www.youtube.com

日本が外国から侵略を受けかけた事件としては13世紀の元寇がもっとも有名ですが、11世紀に起きたこの事件については寡聞にして殆んど知りませんでした。

私の日本史の知識は高校の日本史で得たものがほとんどなので、それは教科書でどう扱われていたんだろうと50年前に使った教科書で確認してみました。教科書は山川出版から昭和46年に出版されたものでなんと価格が当時187円だったというのは驚きではあります。

その教科書を見ると、刀伊の襲撃については、平将門の乱藤原純友の乱の後に起こった出来事として、「・・・11世紀の始めに突然北九州を襲った刀伊の撃退にも、九州の地方武士団は大宰権帥藤原隆家と協力して大いに活躍した。」と2行程度であっさり書かれているにすぎません。その後の日本史に影響が及ばなかったということだったのかもしれませんが、さほどに、藤原隆家の指揮下に団結して鮮やかに侵略者を退散させたのでしょう。

藤原隆家は、関白家に生まれているのですが、若い頃、都で事件を起こして流罪になるなどいろいろと問題のあった人物で、今でいうところの血の気の多いヤンキーだったのでしょう。それが九州に派遣されて、思いもかけないことで国家を危機から救った大ヒーローになったのですから人生分からないものです。

刀伊の入寇自体は今回の大河ドラマのテーマからは外れているので、ドラマの中では描かれないかもしれませんが、外国からの侵略の危機があり、それを撃退させた勇敢な人たちがいたという歴史はしっかりと認識しておきべきことです。平和ボケした日本人への警鐘として、ドラマでも何らかの形で触れて欲しいものです。