20数年前に亡くなった父が社会人になりたての頃、当時下宿して世話になっていた叔母(私の大叔母)から、出勤前に「鳩が豆食ってパ」と言われていたと懐かしそうに話すのを聞いたことがある。
ハトガマメクテパとは、社会人が忘れ物がないか確かめるための呪文みたいなもので、
ハ:ハンカチ
ト:時計
ガ:がま口(財布)
マ:万年筆(筆記用具)
メ:名刺
ク:櫛
テ:手帳
パ:パス(定期券)
ということだったらしい。昭和10年代のことである。
私が最初に就職したとき、二人一部屋の独身寮に入ったが、同室のN君が出勤する前に必ず、「ハンサテトキー」と唱えていたのを思い出す。
ハン:ハンカチ
サ:財布
テ:手帳
ト:時計
キー:鍵
であった。昭和40年代のことである。
私はもうリタイヤして、出勤前にバタバタすることはなくなったが、それでも最近、家を出た後にアレを忘れたコレを忘れたと取りに帰ることが度々なので、なにか呪文を考えた方がよさそうである。
現在の私の場合、ハンカチ、財布(免許証が入っている)、メガネ、携帯電話(スマートフォン)、キーが必須アイテムだろうか。スマートフォンには手帳、筆記用具、時計、カードが入るので持ち物は少なくなったが、最近はマスクを忘れるわけにはいかなくなっている。
これらの頭の文字で呪文を作るわけだが、忘れないようするためにそのアナグラムを考えてみた。
アナグラムは文字数の階乗個の組み合わせが可能なので膨大な数になるが、何か意味があるフレーズにするとなるとちょっと考えることになるのでその作業は結構面白い。
作った呪文は私だけの秘密にしてここでは書かないが、これで忘れ物は無くなりそうである。
ところでアナグラムに関しては世の中には下のようなサイトもある。