今回、高山本線の名古屋→下呂→高山→名古屋の区間で特急ひだを利用したのですが、それらはハイブリッド式特急形気動車のHC85系で運行されています。
高山本線はかつて電化の計画もあったようですが、こうした高性能機動車が特急形電車と同等に近い性能を持つようになったので、電化計画はなくなったようです。HC85系についてはWikipediaに下記の説明があります。
これはハイブリッド式のなかでもシリーズハイブリッドという方式で、Wikipediaによると、下の図のように「エンジンで発電機を駆動して発電し、モーターを車軸の駆動と回生に使用し、さらにエンジンで発電した際の余剰電力および回生ブレーキにより発生した電力を回収するための蓄電池を有するもので、電気式気動車に蓄電池を付加した形(あるいは電車にディーゼル発電機と蓄電池を付加した形)である。」と説明されています。インバータは可変電圧可変周波数のいわゆるVVVF方式で制御されているようです。
ひだ14号での座席は3列目だったので、運転中のモードを説明したパネルがよく見えました。モードが切り替わって日本語で表示が出たときカメラを構えると英語に切り替わるので、写した写真は英語になってしまいましたが、交互に日本語と英語で表示されるようになっています。現在どういうモードか分かるのでなかなか興味深いです。
通常の力行運転の時は、エンジンから発電機、インバータを通してモータを廻して走行します。↓
速度があるレベルまで上がると、パワーを投入しないで惰行運転にして走っています。↓
上り坂になると発電機とバッテリーの両方からパワーを入れるバッテリアシスト運転になります。↓
ブレーキをかけて減速すると、回生ブレーキになっていてバッテリーが充電されるようです。↓
最初車内に入った時、少しディーゼルエンジンの臭いを感じたのですが、気になるほどではなく、新しくきれいで、Free Wi-Fiも完備した快適な特急車両です。