模型飛行機のサーボホーンとロッドの連結部分を調整する部品があるのだが、それについている六角穴付きキャップボルトにミリサイズの六角レンチが合わない。2㎜だとブカブカで2.5㎜だと入らない。使ったことがある人なら誰でも経験することだが、六角レンチは合うと確実に回すことができるのだが、少しでも合わないと全く役に立たない。恐らくインチ系のものなのだろうと思って、ホームセンターに行って店の人に事情を話すと、包装を開けて現物合わせで確認させてくれた。3/32インチがぴったり。ミリ換算すると2.39mmということになる。
インチ系は小さな長さについては、2のべき乗を分母にした分数で表されることが多い。インチの半分(12.7mm)の半分(6.35)の半分(3.18)の半分(1.59)の半分(0.80)の何個分という考え方をするのだろうが、それにしても3/32ってどういうこと?と首をかしげたくなる。
迷惑でしかないインチ系だが、12インチが1フィートで、3フィートが1ヤードと定義されていて、テニスコートのサイズはインチ系で表すと下図に示すように美しい比率でできている。これをメートルでいうと、訳の分からない数字にしか見えない。
もともと体の大きさに由来する長さであるためか、様々なスポーツで使われている長さもインチで表すとスッキリするものが多い。
例えば、サッカーのゴールは高さ8フィートで横幅が8ヤード、PKは12ヤードでFKは10ヤード離れる。
野球でみるとホームベースの幅が17インチで塁間は90フィート。
卓球台は、横5フィートで縦が4.5フィート。
他にもたくさんありそうである。