今回は、その1で作った円盤を掴む機構(以降、グリッパーと呼びます)を上下方向に動かす機構の製作です。
グリッパーを片持ちでキャリッジで保持し、そのキャリッジを上下にスライドする方式を考えました。この方式にすると少ない部品でコンパクトに作ることができそうです。
対象となるハノイの塔のパズルの大きさを考えるとキャリッジは可動範囲が70mm以上必要です。LEGOの部品に写真のようなラック・アンド・ピニオンがあるので、当初それを鉛直方向に使うことを試してみました。しかし重い機構部品を鉛直方向に滑らかに動かすことが難しそうです。
そこで、キャリッジをタコ糸を使って吊り下げ、プーリーでそのタコ糸を巻き取ることによってキャリッジを上下させるようにしてみました。
キャリッジにグリッパーを付けるとこういう構造になります。
LEGO部品には遊びがあるので、すこし傾いだ状態になりますが、多少の誤差は許容できると踏んでこれで試してみることにしました。
その動作テストの様子を下のビデオで紹介します。最初にキャリッジだけの状態で上下させた様子、次にキャリッジにグリッパーを付けて上下させ、アームを開閉させる様子、最後に対象となるハノイの塔の円盤をグリッパーで掴んで模擬的に移動させる様子です。
問題なく円盤を掴んで軸から引き上げ、別の軸に移すことができるようです。
最後にこれをハノイの塔の軸が並んだ方向(水平方向)に動かす機構が必要です。しかし、ここまでに作った機構全体を動かすのは大掛かりになりすぎます。そこで、発想を転換して、下の写真のようにハノイの塔のパズルを水平方向に動かすことにします。
それについては次回とします。
EV3でハノイの塔を その1 ⇔ EV3でハノイの塔を その3