US Openの女子シングルスのベスト4が出揃ったが、そのなかにLeylah FernandezとEmma Raducanuの2002年生まれの10代の選手二人が勝ち残っている。
Leylah Fernandez、WTAランキング75位。エクアドル人の父とフィリピン系カナダ人の母を持つカナダの選手。168cmで体格的には恵まれていないが、無理のないきれいなフォームで打つショットが正確で安定している。これまで、大坂、Kerber、Svitolinaといった強敵をフルセットの逆転勝ちで破って勝ちあがっており、常に冷静で精神的な逞しさを感じさせる。
Emma Raducanu、WTAランキング150位。今大会は予選からの勝ち上がりだが、すべてストレート勝ちで、今大会の選手中では落としたゲーム数が最少という素晴らしい成績である。準々決勝ではその勢いで東京オリンピック・チャンピオンのBencicをもストレートで下した。ルーマニア人の父、中国人の母をもつイギリス人で、175㎝。尊敬する選手としてSimona HalepとLi Naを挙げているのは彼女の出自によるものなのだろう。
この10代選手の大活躍で女子テニス界はますます面白くなってきた。
ベスト4の組み合わせは下のようになり、ゲームは米国東夏時間9/9の19:00、日本時間9/10の朝8:00からである。
FernandezとRaducanuと題した記事なので私が応援しているのはこの二人かと思われるかもしれないが、この中で私が応援しているのはランキング18位のギリシアのMaria Sakkariである。トップ10に入ってもおかしくない選手だと私は思っているのだが、これまで少し安定を欠いたところがあり、グランドスラムも3回戦どまりだった。しかし今大会は違う。一皮むけた感じがする。その勢いで優勝すれば一気にランキング4位まで浮上し、トップ10に定着できるかもしれない。