The Fool In The Valleyの雑記帳

-- 好奇心いっぱいのおじいちゃんが綴るよしなし事 --

電波望遠鏡

先週、世界最大級の電波望遠鏡の一部が崩落したというニュースがありました。

japanese.engadget.com

プエルトリコにあるアレシボ天文台で、人類が初めて太陽系外の知的生命体に「アレシボ・メッセージ」と言われる電波信号を送ったことで知られるところです。そういう歴史のある、数々の業績を残した施設ですが、過去にもハリケーンでの被害にあって資金的にも苦しいようだし、天体観測は大気や天候による影響を受けないハッブル宇宙望遠鏡に主体が移っているので、今後修復して使えるようにできるのか気になるところです。

ところで、電波望遠鏡といれば、世界一大きいものは確か中国にあると聞いているので調べたら、英語名がFAST(Five-hundred-meter Aperture Spherical radio Telescope)という500メートルの直径を持つものが貴州省の山の中にあることを知りました。
Google Earthで調べたら、こんなところにあります。

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周囲の地形を巧みに活用して作られたもので、とんでもない大きさです。

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当初は観光客を呼び込むスポットとしての期待もあったようですが、観測のためには観光客や妨害電波に対する厳しい規制が設けられるようになったということです。

wired.jp

観測に適した場所、周囲に対する強制的な制限、資金、を考えると、こんなことは現時点では中国しかできないんじゃないかという気がします。科学的な見地からは期待すること大ですが、同時になにか国威発揚と宇宙への野望のようなものも感じ、少し警戒したくもなります。
こうした科学施設は国際的に開かれたものであって欲しいものです。